今年は春に帰ってきた日本のRubyコミュニティによる祭典RubyKaigi。今年は長野県松本市のまつもと市民芸術館にて5/11~5/13の3日間で開催されました。*1
アンドパッドは昨年に引き続きスポンサー&ブース出展を行い、新卒を含む総勢24人での参加となりました! 本記事では、23卒エンジニア4人(大山・神戸・高橋・長谷川)によるRubyKaigi2023参加レポートを、熱量たっぷりでお送りいたします!
会場の様子
会場にはLarge Hall・Small Hall・Open Studioの3つのホールとブースがあり、ブースでは29社が出展されていました。
各社オリジナルの体験型コンテンツやノベルティを配布していたほか、エンジニアから事業の説明を受けたり、使用技術のこだわりを聞いたりなど、他社のエンジニアとの交流を深めることができました! 図:ブースの様子
そして開催day2からはスタンプラリーも開催されており、各ブースのスタンプを全て集めるとRubyKaigi限定のピンバッジが貰えました! 図:スタンプラリー
アンドパッドブース
そんなブースに、アンドパッドも出展! テックブログに関するクイズや、景品がもらえるおみくじを行いました。 →大吉を当てた方々の様子
図:アンドパッドブースの様子
発表の様子
Large HallではRubyの処理系の話、他のスペースでは最新Gemの開発話やRubyの言語仕様ネタが発表されていました!
day2の午前中には「Ruby Committers and The World」内でRubyコミッターと参加者とのディスカッションが行われたり、今後の言語仕様の開発方針について多数決が行われていたりと、RubyKaigiならではのリアルタイム感ある講演も行われました。 図: day2 Ruby Committers and The Worldの様子
印象に残ったセッション
How resolve Gem dependencies in your code?
www.slideshare.net
柴田さんはRuby gemがどのようにdependenciesを解決してくれるのか?という題目で、RubyGemsとBundlerのメンテナーの視点から解説をしてくださいました。
個人的に印象に残った点として、実際にgem install がうまくいかなったissueを紹介し、内部でgem installがどのように実行されているのかをデバッグ解説してくれた点が興味深かったです。
実際の柴田さんはこのようにして原因箇所を突き止めるのか!と感銘を受けました。
そして将来的な提案としてRubyGemsとBundlerの速度改善についても取り組む意向を話されていたので柴田さんの今後の活躍には目が離せません!(神戸)
Multiverse Ruby
グローバルな名前空間を隔離するGemを開発している話。Rubyの細かい仕様を使ったかなり難しい話なので完全に理解は出来ていないのですが、言語設計に対する疑問を持ち、実現のために様々なアプローチを取るというGem開発者の思考が見えてかなり面白かったです。 アーカイブが公開されたら見返します!(長谷川)
picorubyにSQLite3を実装したお話
PicoRubyとは、mruby互換の、ワンチップマイコンで動くようなメモリ消費の少ないRubyです。そんなPicoRubyに、 CRubyと同様に動くSQLite3を実装したというお話。 実際にどのようにSQLite3を実装したのか、また、ワンチップマイコンは自作キーボードのファームウェア用チップとしても採用されているので、実際にキーボードにSQLite3を載せて、キーを押した履歴をDBに保存して分析し、キーマップの最適化を行おうとしたという話が、オチも含めてとても面白く、もっとPicoRubyについて知りたいと思いました。自分が普段使っているRuby以外にも、まだまだ世界が広がっているのだなということを実感でき、印象に残った発表でした。(高橋)
デバッグ新機能の話
Naoto Onoさんの「VS Codeデバッグの新機能の紹介」に非常に感銘を受けました。アンドパッドでエンジニアとして働くとRubyをたくさん書くことになるでしょうし、そのたびにデバッグをすると思います。 VS Codeを使って開発しているものの、debugging機能をまだしっかり使いこなせていない私にとって、この公演は非常にわかりやすく、学びになる内容でした。公演を聞いている間でさえ、早くこの便利な機能を試してみたいという気持ちになり、ワクワクしてしまいました。(大山)
松本の魅力
そして今回のRubyKaigiの会場である松本にはたくさんの魅力がありました! 松本の地で堪能したグルメと観光地をご覧ください。 図: RubyKaigiで配布されたお弁当
図: クックパッド、GMO、ピクシブ、マネーフォワードなどの社外のエンジニアの方とランチをした様子。
図: なんとブース内でクックパッドさんが設置しているCookpad Martから長野のリンゴジュースとビールが配布されました!
オフラインでの社内交流
図: day2の後にアンドパッドのメンバーで打ち上げに行きました!オフラインで初めて会う方も多く、楽しく交流を深めることができました!
図: 昼休憩の時間に松本城を見に行きました!階段が急すぎて運動不足のエンジニアには後で筋肉痛が、、
RubyKaigiは新卒こそ行け!
元々私たち4人は新卒研修中で、RubyKaigiに参加する予定はありませんでした。しかし、RubyKaigiに向けて盛り上がっている開発部の動きを見て「参加してみたい!」と意思表明をし、土壇場で承認してもらったという背景がありました。 見切り発車なところもあり「発表の内容が分かるのか」「参加して何か学びが得られるのか」といった不安がありましたが、実際に参加してみて、「新卒こそRubyKaigi参加するべき!」と考えを改めました。 理由として3つあります。
「無知の知」を実感することができる
発表の内容はどれも難しくわからないことが殆どでした。 しかし井の中の蛙が大海を知り目指すべき場所が見えたことで、学習のモチベーションが大きく上がりました。
Rubyの最前線を知ることができる
発表の内容はどれも技術本には載っていないような最先端の話ばかりで、Rubyは想像の何倍も奥が深く、現在も発展し続けているということを実感できました。この感覚は、社内で研修を受けているだけでは絶対に得ることができなかったものだと思います。 また、Rubyコミッターの方々の話を間近で聞くことができ、Rubyのこれからの発展にワクワクし、自分達もこのコミュニティの力になりたいと思いました。
年次が近い社外のエンジニアと交流できる
ブースやホールなど至るところにRubyコミッターや有名なエンジニアの方々がおり、沢山交流することができました。また、自分より圧倒的にレベルが高いエンジニアがこんなにも沢山いるんだということも実感できました。
他の会社でも新卒や2年目3年目のエンジニアが参加しており、同年代のエンジニアとも繋がることができた貴重な機会にもなりました!
結果として、4人全員が今後の技術力向上のための大きなモチベーションと今後の成長のための道筋をRubyKaigiで得ることができたのではないかと思います。出張として派遣してもらえたことに感謝しています!
最後に
アンドパッドでは、一緒に働く仲間を募集中です!
エンジニア採用サイトでは技術スタックや募集ポジションを確認できますので、ぜひご覧ください!
*1:2023/05/19 15:20 日程の記載に間違いがあったため修正しました🙇♀️