アンドパッドの山根です。
2025年4月9日から11日までの3日間try! Swift Tokyo 2025が開催されました。弊社からiOSエンジニア3名が参加しました。この記事では、参加を経て感じたことや気になったセッションについてお話しします。
会場の雰囲気
今年の会場は立川駅のすぐ近くにある立川ステージガーデンでした。
セッションが行われていたホールは広く、椅子も柔らかくて快適でした。
2階のブーススペースではスポンサー企業の色々な企画があり、どれもよく工夫されていてとても楽しかったです。
また、会場周辺はとても綺麗な街で飲食店なども栄えており、一緒に参加したメンバーは口を揃えて「住みたい!」と言っていました。
印象に残ったセッション
素晴らしいセッションの数々で、特に印象に残ったものを紹介します。
素早く実現する優れたアプリデザイン
発表者の Sebastiaan de With さんは、元 Apple のデザイナーとして活躍されていた方です。
このセッションでは、Apple でデザイナーとして得た教訓や知識を、どのように自身のプロジェクトへ活かしているのかを惜しみなく共有してくださり、非常に学びの多い内容でした。
中でも特に印象に残ったのは、「Complexity is not your enemy(複雑さは敵ではない)」という言葉です。
良いソフトウェアとは、いたずらに単純化するのではなく、ユーザーが学びながら使い方を習得できるよう導くものである、という話には深く共感しました。
というのも、私たちが開発している建築業界向けのソフトウェアも、使う人や現場ごとに異なる複雑なニーズを多く抱えています。
それを「使いやすさ」の名のもとに一律にシンプルにしようとすると、かえって本質的な価値を損なってしまうことがありがちだと思います。
ユーザーがある程度の複雑さを受け入れ、学んでいくことを前提とした設計や体験づくりを行うという考え方をうまく言語化されていたので、非常に感動しました。
他にも強く印象に残ったエピソードが、Sebastiaanさん自身が開発した「Halide」というカメラアプリに関するお話でした。
Sebastiaanさんはこのアプリの開発にあたって、実際のカメラでの撮影体験から多くのインスピレーションを得ているそうです。たとえば、絞りを回してピントを合わせる動作や、撮影時におけるカメラと撮影者の位置関係などを丁寧に観察し、iPhoneの標準カメラアプリで失われた実物カメラの素晴らしい体験を「Halide」で再現することに成功したそうです。さらに、そのこだわりに対して、ユーザーから好評価を得ることもできたそうです。
私たちも建築業界向けのソフトウェアを開発している中で、現場のニーズにどう応えるかという点で、ユーザー視点の重要性を感じる機会が多くあります。
改めて、ユーザー視点の大切ささらには現場でどのように作業が行われているかなどの一次情報がいかに大切であるかを認識することができました。
Sebastiaan さんのようにユーザー体験を深く理解し、それをそのままプロダクトに落とし込むのは簡単ではないと思います。 しかし、得られたユーザーの視点をどのように活かせば良いか、それによって発生したアプリの複雑さとどのように向き合えば良いかについて、大きなヒントを得ることができました。
終わりに
try! Swift Tokyo 2025はとても楽しかったです!今回得たことを少しでも多く日々の業務に還元できたらなと思います。
エンジニア募集中!
アンドパッドでは try! Swift Tokyo 2025 に参加するような Swift 愛に満ちた iOS エンジニアを募集しています!