Vue Fes Japan 2024 レポート:アンドパッドブースレポート&アンケート結果紹介

こんにちは。アンドパッドでフロントエンドエンジニアをしている小泉です。

10月19日に Vue Fes Japan 2024 が開催されました。アンドパッドとしては初めてスポンサーブースを出展し、フロントエンドエンジニアを中心に5名での参加となりました。

この記事では、当日のブースの様子と、ブースで取った Vue にまつわるアンケート結果をご紹介します!

スポンサーブースレポート

Vue Fes Japan を含め、フロントエンドのイベントへのスポンサー出展はアンドパッドとしては初めての試み。他のイベントと同様の ANDPADおみくじ に加えて、フロントエンドの技術スタックを紹介する展示を行いました。

開催前日のアンドパッドブースの様子

ANDPADおみくじは、後ほど紹介するアンケートに回答して頂いた方に、グローブ・トートバッグ・工具セットのいずれかがランダムに当たるというもの。建設業界にちなんだ工具セットはなかなか珍しく、ブースに来てくださった方の興味を惹いていました。

フロントエンド技術スタックは、社内に複数あるプロダクトのうち一部を抜粋し、フロントエンドがどのような構成で開発を行っているかを紹介し、さらに隣のPC&モニターで実際にプロダクトを触って動きを見てもらえるような展示を行いました。

当日展示した技術スタック

複数の製品を触れる状態にしていましたが、特に「工程管理」機能は、エンジニアが普段の業務で使うガントチャートのようなツールに近いこともあって実装内容のイメージが湧きやすかったようで、関心を集めていました。

ANDPAD施工管理にある工程表

アンドパッドの名前を以前から知ってくださっている方の中で、「テックブログを読んだことがある」という話をしてくださったのも印象的でした。一例としては以下の記事を読んだという声があり、オフラインで記事の感想を頂く機会はなかなかないので個人的にもすごく嬉しかったです。

tech.andpad.co.jp

tech.andpad.co.jp

ブースに来た方の質問で特に多かったのは、デザインシステムに関するもの。展示内容の効果もあってか、 Vue と React が混在するプロダクト構成でデザインシステムをどう運用しているのか? という点が気になっている印象でした。

Web Component ベースのコンポーネントライブラリを Vue と React それぞれで使えるようにしているという仕組みを詳しく訊かれたり、実際に整備されているドキュメントやコンポーネントが動くプレイグラウンドなどの充実ぶりに驚かれる方も多かったです。

このあたりの詳しい内容については担当チームが過去のテックブログにまとめていますので、興味のある方はぜひそちらもお読みください!

tech.andpad.co.jp

アンケート結果

さて、ここからはアンドパッドブースの企画として行っていたアンケートの結果を一部ご紹介したいと思います!

Vue.js に初めて触れたのはどんな時期でしたか?

いつ頃から Vue を使っている方が多いのか気になっての設問でした。単純に「〇年目」ではなく、Vue としてのサイクルを意識した取り方にしてみました。

結果としては半数以上(54.5%)が Vue 2 ・ Nuxt.js の登場した 2017~2020年頃のデビューでした。単純に期間が他より長いということもありますし、やはり一番 Vue が普及した時期だというイメージに合っていますね。私自身もこの時期に当てはまります。

今年に入って新たに Vue を使い始めた方がいるのも嬉しいですね。Vue 3 以降に入ってきた人との割合が逆転するくらい、今後も新しい人がコミュニティに増えていってほしいところです。

ちなみに、社内に Vue 0 の時期から使っていたメンバーがいたので Vue 0 という選択肢も入れてみたのですが、来場者の中には1人もいませんでした……。もしこの時期の思い出がある方がいたら、ぜひSNSなどで反応頂けたら嬉しいです!

現在、メインで使っている JavaScript フレームワーク/ライブラリはどれですか?

Vue に限らず JavaScript フレームワークについての設問。

様々な選択肢を入れてみたのですが、基本的には Vue と React がダントツで、それ以外は全て1~2票でした。とはいえ、132人という回答者数の中で、ほとんど全てのフレームワークでメインで使っている方が1人はいたというのもなかなか興味深いですね。

Vue Fes なので Vue が多いのは当たり前ですが、その中でも React はさすがの存在感。Vite や Vitest といった Vue エコシステムが React にも影響を与えているからこそかもしれません。

Vue 2 がメインのユーザーがそれなりの割合で残っているのは個人的に少し驚きの結果でした……来年の今頃には全てのユーザーが Vue 3 に移行できてるとよいですね。

Vue エコシステムの中で、実際に使っている・使ったことがあるライブラリはどれですか?(Vue 以外での利用も含む)

ライブラリの利用率を尋ねる設問。今回の Vue Fes Japan 2024 にコアコミッターが参加しているような主要ライブラリに絞った選択肢にしてみました。

やはり圧倒的に多いのは Nuxt と Vite でしたが、4分の1 は Nuxt を使ったことがない、というのは個人的には少し意外な結果でもありました(特に Vue ユーザー以外の票が多いわけでもありませんでした)。

Vitest と競るくらいに Pinia が使われているのも凄いことですね。現役のライブラリしか質問に含めていませんが、Vuex から Pinia への移行は比較的順調に進んでいると考えても良さそうです。

Volar の利用率については、VSCode のシェアを考えると少なすぎる気もしており、Volar = VSCode 拡張 ということがちょっとわかりづらい聞き方だったかもしれません。

Oxc はそもそも一般の開発者が直接使うレイヤーになるかどうかから未知数な部分はあるものの、ここから伸びてくるのか注目です。

Vue 次期バージョンの コードネームで、"U" から始まる作品名は何になると思いますか?

Vue ではバージョンごとにコードネームとして日本の漫画・アニメのタイトルがアルファベット順に採用されています(参考)。少し技術的なところから離れた息抜きとして、次のバージョンが何になるか予想してもらいました。

U から始まるタイトルということで、母音でほぼ限定されていることもあり考えづらかったかもしれません。厳密には英語でのタイトルが U でないものも混ざっていますが、気にせずに一部の回答を抜粋して紹介します。

複数票が入っていたのは『うる星やつら』『うしおととら』『幽☆遊☆白書』『少女革命ウテナ』と、年代的にもこれまでの傾向に近い候補が並びました。

1票のみの回答は『ウルトラマン』『宇宙戦艦ヤマト』『ウマ娘』『Unlimited Blade Works』など、年代もジャンルも様々な回答が寄せられていました。

Vue 3.6 では Vapor Mode の導入や Suspense の安定機能化などが予告されています。コードネームの予想が当たるのかと合わせて、2025年の注目ですね!

今後の Vue.js や Vue エコシステム、Vue コミュニティに期待していることはありますか?

こちらも自由記述だったので回答を抜粋して紹介させていただきます。

固有名詞で上がっていたのは Rolldownvoid(0)。「プロダクションビルド速度アップ」「ツールチェイン統合」「パフォーマンス向上」など、間接的に void(0) を指していそうな回答まで含めると全体の半分ほどを占め、これらの進化によって Vue を含む JavaScript 全体の開発環境が改善されていくことへの期待は非常に大きいと言えるでしょう。

他には「TypeScript との親和性」「型定義の充実」を挙げる声も。Vue 3 の登場で主要な問題は解決したと言えますが、defineProps 分割代入サポートや tsconfig.server.json の導入、Volar 2.0 といった改善が来年以降もどんどん行われることを期待したいですね。

フロントエンドや Web に関連して、いま特に注目しているトピックや技術はありますか?

こちらは Vue 以外も含めた注目の技術として聞いてみましたが、最も回答が多かったのは Vapor Mode。Vue の全く新しいモードとしての期待感が高く、パフォーマンス改善にも繋がりそうでリリースが待ち遠しいところです。

React に関するトピックを挙げる方も多く、中でも票を集めたのは React Server Components。 Next.js を中心に本格的な採用が増えてきた一方で、Nuxt での対応も進んでおり、当日も Nuxt Server Components に関するセッションがありました。React の動向は Vue・Nuxt を含めた今後のフロントエンドの潮流に大きく影響を与えるので、Vue 開発者としても目が離せないですね。

他には Biome、Qwik、Remix といった新しい技術に注目している方がいたり、 生成AIやその学習方法についてを挙げる人もいたりと、ウェブというテーマの幅広さについても再確認する結果となりました。

まとめ

改めて、ブースに来場頂いた皆様、そしてアンケートにご回答頂いた皆様、本当にありがとうございました!

Vue とフロントエンドの未来について期待が高まり、また Vue コミュニティが昨年以上に盛り上がっていることを実感できる素敵な機会でした。

会社としても個人としても、このテックブログなどでの発信やイベントへの参加を通じて、引き続きVue コミュニティとフロントエンド全体を盛り上げていけるように頑張りたい! という気持ちを新たにしました。

ブースの技術スタックとしても紹介した通り、アンドパッドでは Vue・React 両方をチームごとに採用し、それぞれの特性やメンバーの希望を活かした開発を行っています。興味のある方はぜひ気軽にカジュアル面談からご応募ください!

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