DroidKaigi 2024 への参加レポート / アンケート結果から見る Android と建築・建設業界

こんにちは。ANDPAD の Android アプリを開発している平池です。

前回の感想編に引き続き DroidKaigi 2024 の参加レポートとなります。この記事ではスポンサーブースの紹介と、ブースで行ったアンケート結果を共有します。

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スポンサーブース

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今年のブースでは、アンケートへお答えいただいた皆さまに『くじ引き』を企画して、作業用グローブ、トートバッグ、工具セットなど建築・建設業界にちなんだノベルティを運勢に応じてお配りしました。

作業用グローブは、DroidKaigi 2024 終了後の撤収作業でさっそく使用している方もいらっしゃいました。ご活用いただいて嬉しいです。

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他にも、建築・建設業界のデジタル化について少しでも知ってもらえればと思い、工事現場で使用される黒板の見本を設置しました。黒板は現場の写真を撮影するときに詳細情報を付与するもので、ANDPAD ではこの黒板を電子的に作成、編集できます。

黒板の展示

実際の黒板にチョークで情報を書いて記録し、現場で持ち運ぶのはなかなか大変です。ANDPAD の役割はこの黒板などのツールをデジタル化して建築・建設業界の業務効率化に貢献することです。ブースでの展示を通して、業務のデジタル化について少しでも想いを馳せていただけていましたら幸いです。

アンケート結果

今年もブースではアンケートを実施しました。 DroidKaigi 2024 に参加されている皆さまに Android 開発、建築・建設業界についていくつかの質問にご回答いただきましたので、結果をまとめます。

VRT(ビジュアルリグレッションテスト)のツールは何を使っていますか? (任意)

今年のセッションでもスクリーンショットテスト関連の内容がいくつかあり、開発者の間でも VRT に対する関心が高くなっています。

アンケートでは、roborazzi の利用者が最も多い 18.7% でした。roborazzi の最初のリリースが 2023/02 であるにも関わらず、約 1 年半でここまで普及しているのは素晴らしいことだと思います。paparazzi の割合が他のツールに比べて少ないことから、paparazzi から roborazzi に乗り越えた方も多いように見えました。

また、Compose Preview Screenshot Testing も 10.7% と、利用者が 2 番目に多い結果となりました。Compose Preview Screenshot Testing は Google I/O 2024 で発表され、現時点では Experimental なテストツールですが、既に多くの方が利用しており、期待値の高さを感じます。

一方で「使っていない」「使っていないけれど使ってみたい」と回答した方が合わせて 63% となっており、VRT はまだまだ普及の余地がある技術だということがわかりました。アンドパッドでも VRT を導入できていないプロダクトも多いため、今後導入を進めていきたいです。

コード補完ツールは何を使っていますか?(任意)

こちらの質問では GitHub Copilot が 69.9% と圧倒的な結果でした。開発で GitHub を使っている場合は Copilot を導入しやすいという背景があるのかもしれません。 弊社でも開発者は GitHub Copilot を利用できるため、ほとんどのアプリ開発者が Copilot を使ってコードを書いています。

一方で Android Studio Gemini を使っている方も 17.9% と 2 番目に多い結果となりました。GitHub Copilot とは異なり、現時点では無料で使用できるため、Android Studio でアプリを開発するときには導入のハードルが低いのかもしれません。Android Studio Gemini と GitHub Copilot、ChatGPT の比較が以下のセッションでまとめられていたので、精度や提案内容が気になる場合はご覧ください。

他の GitLab Duo や JetBrains AI Assistant, TabNine, Codeium などは、アンケートを企画したときの想定よりも使われていませんでした。「使っていないけれど使ってみたい」と答えた方も 5.8% と想定よりも少なく、使ってみたいと思ったら Android Studio Gemini など手軽に使えるツールがあることが要因なのかと感じました。

Android Studio N の動物は何になると思いますか? (任意)

Android Studio のバージョン名はアルファベット順で、頭文字を取った動物名になっています。記事執筆時点での最新は Android Studio Ladybug(テントウムシ)となっており、N がどの動物になるかは未発表です。

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そこで、アンケートで N が何になるか予想してもらったところ、Newt(イモリ)が 1 番人気で 38% という結果となりました。実際に N が何の動物になるかは、来年の DroidKaigi までにはわかると思いますので、楽しみに待ちましょう。

(その他として「Neko」「neko」に 4 票入っていたのがユニークで面白いなと思いました😺)

建築・建設業界のデジタル化に対してどのようなイメージを持っていますか?(任意)

アンドパッドが取り組んでいる建築・建設業界のデジタル化について、回答者の皆さまがどのように考えているのかを知るための質問でした。

「あまり進んでなさそう」と答えた方が 69.7% と最も多く、やや耳が痛い内容となりました。

ご回答の通りでまだまだデジタル化できていない業務や手続きは多く、開発者が尽力しなければならないことがまだまだ残っています。しかし一方で、皆さまが考えているよりもデジタル化できている領域は多いのではないでしょうか。次の質問に続きます。

建築・建設業界でデジタル化できたら良いなと思うことはありますか? (任意)

この質問の選択肢として用意していた「現場での出退勤」「スケジュールの管理」「工事の受発注、請求管理」「現場を 3D スキャンして記録に残す」の 4 つは既に ANDPAD の機能として用意されています。

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他にもデジタル化できている業務は多岐にわたっており、少しずつ業界の人々の働き方効率化に貢献している状況です。

もし詳しく業界のデジタル化について聞きたい場合は、ページ下部にカジュアル面談実施フォームへのリンクがありますので、そちらをご活用ください。

また、任意回答でいただいたご意見は、今後の機能開発の参考とさせていただきます。

まとめ

DroidKaigi 2024 ではたくさんの方にブースにお越しいただき、アンケートにもご回答いただきました。誠にありがとうございました。

アンドパッドでは引き続き建築・建設業界のデジタル化に取り組んでいきますので、ご興味を持たれた場合は下記のサイトからカジュアル面談にてお話ししましょう!

engineer.andpad.co.jp