こんにちは、アンドパッドQCの安室です。
アンドパッドに入社してから早いものでもうすぐ3年になります。
長いような短いような…アンドパッドという環境は非常に濃密で、この3年も一瞬で過ぎてしまったように感じます。
半年ちょっと前、アンドパッドのQCはどういう組織?というテーマで紹介記事を書きましたが、今回は「QCって開発の中で何する人なの?」という点についてもう少し具体的に書いてみようと思います。
- なんでQAではなくQCなの?
- 全体の組織としてはどういう位置づけなの?
という点については、上記のブログをご参照いただければと思います。
アンドパッドQCの役割
QCは「Quality Control」の略称であり、アンドパッドQCは、品質の管理・制御を役割としているエンジニア組織です。
(一般的にQAエンジニアの呼称も多いと思います)
似た職種に「テストエンジニア」や「テスター」というものもありますが、こちらはテストの専門職というニュアンスが強いと思います(そこまで違いを意図していない場合もありますが)。
ソフトウェアテストは、出来上がったモジュールや製品の品質を測定する活動ですが、それに加えてQCは
その製品の品質が出来上がるまでの過程
リリースした後ユーザーに届いて使われるまで
など、品質に関してより広い幅を持った役割であることが多いと思います。
我々アンドパッドのQCも、こういった意識で様々活動しています。
ちなみに某CTOからは、「『品質』って言葉は誰とでも繋がれるよね」みたいなことを言われたことがあります。
QCである自分はそんなことを意識したこともなく、目から鱗の考え方でした。
QCが開発チームにいると、どんなことが起こるのか
語弊を恐れずに個人的な考えを言ってしまうと、職種としてのQCとは作るプロセスの中にいる作らない人だと今は考えています。
実際にモノを作る役割ではないからこそ、客観的な視点を持ちやすくなります。
そんなQCが開発チームの中でやることの代表例と効果を挙げてみましょう。
①リリース品質の底上げ
「作らない」からこその第三者視点で、主にはテストを通じてリリース前の品質を見て、直接リリース品質の向上に寄与します。
要件定義や仕様について、他との整合や使い勝手などの面から、よりよくするにはという視点でフィードバックやディスカッションも行います。
また、不具合が出ている場合は傾向を分析して、何故起きるのか・どうしたら減らせるかを開発メンバーと一緒に考え、中長期での安定的な品質向上活動も行います。
②開発プロセスの安定化
QCは「製品の品質を作るプロセス」自体を観察し、どこでどのような問題が起きやすいかを分析します。
不具合はちょっとしたコミュニケーション齟齬だったり、複雑度や属人性が高いプロセスで埋め込まれやすくなります。
①のリリース品質の底上げと合わせてそういった問題を見つけ、より安定したプロセスに向けての開発メンバーと一緒にアクションを行っていきます。
③プロダクト開発を加速させる
一般的には「QCがいると遅くなる」ような話を多く聞くように思います。
ある視点ではそういうところもあるかもしれないです。
しかし私は、QCの在り方は開発を安定化させ、加速させるものだとも思います。
品質を悪くするものの考え方に、ムリ・ムダ・ムラの「3ム」と呼ばれるものがあります。
ソフトウェア開発で言えば
- 納期に合わないスコープやスケジュール
- 本質的に不要な手作業、コミュニケーション不備による余計な確認
- 各種資料やコミュニケーション上の曖昧さ、不具合の偏在
みたいなことが当てはめられます。
実感がある方も多いと思いますが、これらの事象は品質だけでなく生産性も著しく蝕んでいきます。
前述の通りQCは、
- ①の活動でプロダクトとしての「3ム」を見つけて低減し
- ②の活動でプロセス上の「3ム」を見つけて改善を促進する
ということを、「作るプロセスの中にいる作らない人」なので開発と並列に考えることができます。
作るプロセスと並走しつつ観測し、問題を検知して品質戦略・改善活動をリードするという役割だからこそ、他の職種とは異なる方法でプロダクト開発を加速させられると考えています。
結びに
「QCって具体的に何する人なの?」という疑問に、こちらの記事が答えられていれば嬉しい限りです。
色々書きましたが、実際にプロダクト・プロセスを改善できるのはエンジニアさんを始め関係者の方々の積極的なご支援・ご協力あればこそです。
いつも本当にありがとうございます。
我々アンドパッドでは、日々大きくなる組織・変化する外環境に対して、様々な視点・スキルを持ったメンバーがまだまだ必要です。
本記事を読んで興味を持ち、共感していただけましたら、一度お話を聞きに来ていただけますと幸いです。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。
ではでは。