Ruby ビジネスセミナー 登壇レポート

こんにちは @hsbt です。今は FF 16 をプレイしています。何を書いてもネタバレになりそうな進行具合なので何を書いたものか悩んでますが、主人公が入手した勲章や信頼の証は常に身につけて見えるようにしているのかが気になってしょうがありません。

さて、今回は 6/23 にビジョンセンター品川で開催された Ruby ビジネスセミナーのアンドパッドの発表の紹介レポートを通して、アンドパッドのプロダクトや開発組織の取り組みについてご紹介します。当日使用したスライドは Rubyビジネスセミナー東京 開催報告 にて公開されています。

今回は秒速 こと古橋が登壇で使用したスライドの中から数ページを切り出して、発表の流れを追っていきたいと思います。

アンドパッドのプロダクトの紹介

アンドパッドは、建設業界向け SaaS として以下2枚のスライドのように様々なプロダクトを展開しています。

開発メンバーは技術的な要素だけではなく、プロダクトそれぞれについての深い業務知識とユーザー理解が求められます。中でも施工管理はアンドパッドの中でも最も歴史があるプロダクトとなっており、これは Rails で作られています。他のプロダクトでは同じように Rails を使っているものもあれば、 Go や TypeScript も積極的に採用しており、要所要所で最適な技術要素の選択を行っています。アンドパッドは現在、施工管理から始まる経営改善を軸に建設を営む組織や個人にとってのプラットフォームになるべく、記載しているプロダクトの継続的な開発はもちろんのこと、経営にとっても必要となるような新しいプロダクトに挑戦し続けています。

これは発表からは離れてしまいますが、@hsbt もアンドパッドのオンボーディングで建設業界についての知識はある程度はインプットしました。しかし、これだけでは足りないと思い、学生向けの業界紹介から業界の今後の展望を書いた書籍や、よりユーザーに近いカスタマーサクセスやセールスの方が作った資料を読み続けています。入社から半年以上が経過しましたが、まだまだプロダクトや業界について学ぶことが多いと感じており、日本の産業界で2番目に大きい業界なだけはある、と歴史やその技術に驚かされる日々です。

上記のような技術スタックに加えて、幅も深さも広大な建設業界のドメイン知識について学びたい、関わりたいという方には絶好の環境と言えると思います。

アンドパッドと Rails の歩み

アンドパッドは創業から8年が経過し、MVP を模索する時期から現在は先程触れた施工管理にとどまらない領域のプロダクトを多数展開しています。そのため、歴史があるプロダクトについては機能追加だけではない、非機能要件、いわゆる保守性や可用性についても重視し専任の横断チームを組成しています。

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プロダクトが大きくなりつつも、プロダクトチーム(Team Topology でいう Stream-aligned team) の開発スピードを下げない取り組みを行うことが、プロダクト開発の難しさでもあり面白さでもあると思います。

そのような取り組みの結果、アンドパッドの中で一番大きく歴史がある Rails アプリケーションも Ruby 3.0 かつ Rails 7.0 と最新に近い状況をキープできています。現在は Ruby 3.2 や Shopify が開発した YJIT の有効化なども進めており、開発者の開発者体験を向上させるとともに、ユーザーにとってもパフォーマンスが良いアプリケーションの提供に向けて取り組んでいる真っ最中です。

アンドパッドのこれから

アンドパッドでは引き続き Rails を用いたプロダクト開発を行います。Rails はフルスタックのフレームワークであり、Web サービスを作る上で必要となる機能・非機能要件の叡智が含まれています。そのため、Rails という共通語彙を大事にしつつ、エンジニアの生産性を高め、ユーザーにとって使いやすいプロダクトを作っていきます。

また、今年は RubyKaigi 2023 にアンドパッドから 20 名を超える参加者となり、コミュニティとともにサービスを展開し、プロダクトを開発するということの熱量を多くのエンジニアが高めることができました。私事となりますが、Ruby コミッタである @hsbt もアンドパッドのプロダクト開発に間接的に関わることとして、Ruby の最前線の状況を社内で共有や、セキュリティの事案などを始めとする非機能要件のベースラインの底上げについて取り組んでいます。このようにプロダクトに OSS を利用するだけではなく、OSS のコミュニティの一員としての取り組みを継続的に進めていきます。

以上、スライドの中から特に現在のアンドパットの状況やプロダクトへの取り組み、今後のチャレンジなどを伝える部分をピックアップし、私見を交えながら紹介しました。

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是非、建設業界を IT の力でアップデートしていきたい、という方は是非求人サイトからの応募や上記の会社紹介などの面談からでもお声がけください。お待ちしています。