2023年から始めたSREチームの情報発信とプロポーザル供養の話

こんにちは。SREチームの吉澤(写真左)です。

この記事では、今年2023年にアンドパッドSREチームが情報発信を強化するために行った活動と、プロポーザルが不採択になり続けるなかで、少しずつ情報発信できるようになってきた現状をご紹介します。私たちと同様、採用強化のための情報発信に苦戦しているSRE・インフラチームの参考になれば幸いです。

採用のための情報発信強化のきっかけ

私は、今年の3月にアンドパッドに入社しました。アンドパッドとしては久々のSRE採用だったようです。

入社後に色々話を聞いていくと、SREチームは少数精鋭でアンドパッドのマルチプロダクト開発を支えていたものの、行うべきタスクに対してエンジニアが足りていない状況が見えてきました。

そのため、まずはその状況を可視化すべく、SREメンバー全員との1on1を実施し、SREチームのバックログを作成しました。そして、隔週でバックログ振り返りを開催し、重要なタスクはすべてバックログに載る状態にしました。こうしてメンテナンスされたバックログを見て、私はますますSREメンバーの採用を強化するべきだと確信しました。

ただ、この活動を始めた当初は、SREメンバーのテックブログ執筆やイベントでの登壇は少ない状態でした。そのため、バックログを用いた意識のすり合わせは続けつつ、それと並行して採用のための情報発信を徐々に強化していきました。

SRE NEXT 2023へのチャレンジ

まず最初は、9/29開催のSRE NEXT 2023への参加にチャレンジしました。

SRE NEXT 2023では、ダイヤモンドまたはプラチナスポンサーとして協賛した企業にはスポンサーセッションがありました。しかし、この時点ではSREチーム内から発表したいというメンバーが一人も出ず(私も入社直後でネタが無く……)ブース展示のみ可能なゴールドスポンサーで申し込みました。しかし、これも残念ながら先着順に漏れて落選となりました。

その後、7月末のプロポーザル締め切りまでになんとかネタを絞り出してプロポーザルを書き、他のメンバーもプロポーザル執筆にチャレンジし、最終的にアンドパッドから3件のプロポーザルを提出しました。しかし、これもすべて不採択に……。最初のチャレンジだったことに加えて、SRE NEXTの競争率自体が高く、なかなか厳しかったです。

最終的にアンドパッドはブロンズスポンサーとして協賛し、SRE NEXT 2023に絡めたテックブログを1件公開しました。

tech.andpad.co.jp

この頃から、他社と合同でプロポーザルを供養する会を開催してはどうか、とhsbtさんが動き始めてくれていました。

CloudNative Days Tokyo 2023へのチャレンジ

次は、12/11〜12開催のCloudNative Days Tokyo 2023への参加にチャレンジしました。

9月末にプロポーザル募集がオープンし、締切は10/22でした。SRE NEXTで一度プロポーザルを書いていたので動き出しは早く、SRE NEXTのものをブラッシュアップして3件のプロポーザルを提出できました。こちらもかなりの競争率の高さだったようで、残念ながら3件とも不採択になってしまったのですが、SRE NEXTのときとは違い、ここで終わりませんでした。

カヤック・アンドパッド合同プロポーザル供養会の開催

hsbtさんの働きかけで、私たちと同じく、残念ながらプロポーザル不採択になってしまったカヤックのエンジニアの皆さんと合同で、プロポーザル供養会を開催しました。

connpass.com

年末の忙しい時期、かつ対面でのコミュニケーションを重視してオフラインのみの開催としたため、参加者数は残念ながら伸び悩みました。しかし、以下の点で、今後の活動に繋がる意味がありました。

  • これまで登壇経験が少なかったSREチームが、初めてオフラインでの発表経験を積むことができた
  • まとまった資料の形で、インターネット上に最近の技術成果を公開することができた

また、発表に慣れている他社のエンジニアと交流できたのも、オフラインイベントで得られた貴重な経験でした。特にカヤックの市川さんはプロポーザルが不採択になってからテックブログを公開するまでのスピードがとにかく早く、こういう点は見習っていかないと!と刺激になりました。

techblog.kayac.com

SRE角井さんのスライド

SRE吉澤のスライド

SWE明里さんのスライド

CloudNative Days Tokyo 2023でのブース展示

採用広報の広瀬さんの働きかけで、CloudNative Days Tokyo 2023当日はSREチームとしてブース展示を行うことができました。

このブースでは、アンドパッドの製品紹介、およびSREチームの紹介を行いました。アンドパッドはこれまで、RubyやGo関係のイベントを中心に、技術的な取り組みや開発組織の紹介は多数行ってきましたが、SREチームとしての展示は今回が初めてでした。

この紹介にあたっては、SRE全員で集まって以下2点について話し合い、そこで出た意見をブース展示用のSREチーム紹介資料にまとめました。

  • アンドパッドSREチームの特長
    • 他社と比べてどういう魅力があるか
    • 例えば、どういう面白い仕事をする機会があるか、どういう面白い技術を使って仕事する機会があるか
  • アンドパッドSREチームの採用
    • どういう人材を求めているか。どういう人材なら活躍できるか。それはなぜか
    • 例えば、SREチームを今後こうしていきたいからこういう人材を求めている、と言えるか

これまでの活動の甲斐もあって、SREチーム内で採用を強化するためのアクションを取りやすくなり、イベント当日は十分な人数(採用広報の広瀬さん、hsbtさんに加え、私を含むSREメンバー3名)で来場者に対応できました。

CNDT 2023はイベントの性質上、SREやインフラエンジニアの方の参加者が多く、アンケートに回答いただいた方の51.0%がSRE・インフラエンジニアでした。次点はソフトウェア開発者(バックエンド)の16.3%でした。そのため、いただく質問も突っ込んだ内容が多く、準備した紹介資料が役立ちました。

アンドパッドブースのアンケート回答者の職種

その一方、同じアンケートでアンドパッドの認知を伺ったところ、「このカンファレンスで初めて知った」方と「名前は知っているがプロダクトは知らなかった」方が7割弱いらっしゃいました(67.7%)。改めて、情報発信の重要性と、チーム一丸となってブース出展した意義を感じました。

アンドパッドという会社およびプロダクトの認知

また、もっと詳しい話を聞きたいという方には、プロポーザル供養会のプレゼン資料や、テックブログに誘導することができました。ここも、今年少しずつ積み上げてきた情報発信の成果を感じられたポイントでした。

まとめ

この記事では、2023年にアンドパッドのSREチームが採用を強化するために行った情報発信の活動をご紹介しました。

私たちはSRE・インフラエンジニア向けのイベントで情報発信するためにプロポーザル投稿にチャレンジしたものの、残念ながら採択には至りませんでした。それでも、このようなチャレンジを続けていつでも登壇できる基礎力を付けておくことと、テックブログや小さなイベントなどで継続的に情報発信することの重要性を実感することができました。

今後もこのような活動を継続して、来年はSRE NEXT 2024などの大きなカンファレンスで登壇できればと考えています。また、このような情報発信に悩まれている他社の方とも、今後また合同イベントを開催できればと思っています。

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