こんにちは、 id:sezemi です。 今月リリース予定のアオアシ 34 巻とブルーロック 27 巻を楽しみに、それぞれ 1 巻からふりかえりをしている毎日です。 そんなことより勉強しよう、おれ。
さて、この記事は ANDPAD Advent Calendar 2023 4 日目と 技術広報 Advent Calendar 2023 シリーズ 2 の 4 日目の記事です。
9 月 1 日に採用広報としてアンドパッドに入社してから 3 ヶ月が経過したので、その仕事内容とふりかえりをします。 同じポジションにいらっしゃる方、もしくは興味がある方に、採用広報とはどんな仕事をしているのか、お伝えできればと思っています。
Who am I
改めて、自己紹介ですが、採用広告営業 3 年、技術書の出版社で技術研修サービスの立ち上げを行い、グループ企業に転籍後も同じドメインで様々な職種を経て 22 年働き、 2023 年 9 月 1 日に採用広報としてアンドパッドに入社しました。
詳しくは入社エントリーにまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください。
なお、これまでイベント企画・運営や Web メディアの編集経験はあっても、採用広報は初めてです。
採用広報の仕事報告
採用広報の仕事は、ほぼすべて公開されるものに繋がっているので、入社 3 ヶ月の仕事を書き出してみました。
2023.09
- カンファレンス iOSDC Japan 2023: ブース出展
- カンファレンス DroidKaigi 2023: ブース出展
- イベント DroidKaigi.onCompletion { 2023@Online }: イベント配信
- イベント 後夜祭 iOSDC Japan 2023: イベントのお手伝い
2023.10
- ブログ: アンドパッドは Kaigi on Rails 2023 に協賛しています! and 登壇者から見どころを紹介します!: 共同執筆
- イベント Findy Team+ Award 2023: 登壇サポート
- 記事: なぜ、アンドパッドは最新のRuby/Railsにこだわるのか?アップデートを止めないための体制と仕組み: 編集
- イベント 元toCプロダクト開発の経験者が語る〜toB開発ならではの面白さ〜: イベントのお手伝い・会場準備・登壇サポート
- イベント Kaigi on Rails 2023 (非公式) 前夜祭: イベント運営全般
- 記事: 海外拠点でプルリクエスト数が3倍に。アンドパッドベトナムの定量×定性コミュニケーションを通じた開発生産性向上へのトライ: 一部校正
- カンファレンス Kaigi on Rails 2023: 「アンドパッド社員を探せ」 企画の進行
2023.11
- イベント 【CHIYODA Tech #2】組織としてエンジニアの成長に向き合う ~各社のノウハウを公開~: イベント企画・運営・登壇サポート
- カンファレンス RubyWorld Conference 2023: ブース出展
- イベント RubyKaigi スポンサーの裏側 第2弾: イベントのお手伝い
- イベント コード品質向上のいろは - 先達に学ぶ実践例 Lunch LT: 登壇者アサイン
- イベント 開発生産性 Conference ~After Findy Team+ Award 2023~: 登壇者アサイン
- ブログ: RubyWorld Conference 2023 にアンドパッドが協賛・参加・登壇しました: 共同執筆
- 記事: VPoT 秒速が語るアンドパッドの技術選定: インタビュー・編集
2023.12 (予定含む)
- アドベントカレンダー ANDPAD Advent Calendar 2023: 運営・一部レビュー
- イベント カヤック・アンドパッド 合同 プロポーザル供養会: イベント運営
- カンファレンス CloudNative Days 2023 Tokyo: ブース出展
- イベント Ruby 3.3 リリースパーティー presented by STORES / アンドパッド: イベント運営
ふりかえり
採用広報はとにかくやることが多岐だ、ということが見て取れると思います。 私も驚いたところです。 どんな仕事でもそうかも知れませんが、無限にやることがあります。 それにしてもイベントが多いですね。 オンラインからオフラインに切り替わり、さらに細々とした準備が増えている印象です。
ちなみに本日 12/4 にカヤックさんと CloudNative Days Tokyo 2023 と YAPC::Hiroshima 2024 のプロポーザル供養会を行います。 アンドパッドからは SRE/SWE の 3 名が、カヤックさんからは、興奮冷めやまぬ ISUCON 2023 で出題のアドバイザーを務められた fujiwara さんを含む、 3 名の方が登壇します。
ぜひ参加申込をお待ちしております! (採用広報なので宣伝はお許しください)
というわけで、ふりかえりといえば KPT です。こちらにしたがって 3 ヶ月の仕事をふりかえってみます。
Keep
- スポンサーブースで、アンドパッドの紹介ができるようになってきた
- イベント運営に慣れてきた
- イベント運営をファシリテートできるようになってきた
- インタビューやライティングのスキルが多少は活かせている
- hsbt の距離が近く、圧倒的な仕事ぶりが見られる
- アンドパッド社員のみんな、おもしろいし、温かい(作る部門だけでなく、バックオフィスの方々も)
この中でもピックアップしたいのが、イベント運営やカンファレンスでのスポンサーブースの出展です。
アンドパッドでは採用広報の仕事の進捗管理を JIRA のボード( = カンバン)で管理しているのですが、そこにイベント運営に必要なタスクをまとめたテンプレートを用意しています。 新しいイベントが発生すれば、そのテンプレートをコピーして実行レーンに移し、タスクの抜け漏れを防いでいます。
タスク一覧をちら見せしますが、 ↓ のような感じで、大小 33 個のタスクが発生します。
これらのタスクは私一人では捌けないため、アシスタントと一緒にこなしていますが、入社当初は目も回る感じでまったく余裕はありませんでした。 しかも並列で動くので大変でした。 とはいえ、ほどんどはアンドパッドのエンジニアや外部から声がけしてもらっている and とっても貴重な外部発信の機会なので、全部やっていきます! and これからもどんとこい!
次に hsbt です。 hsbt はフルタイム Ruby コミッタとして Ruby そのものの開発に携わりながら、採用広報も手伝う、というスタンスなのですが、想像以上に採用広報にコミットしてもらっています。
その hsbt はプログラミングだけでなく、チャットコミュニケーション、ライティングスピード、どれをとっても丁寧で、そして怪物のように速いのです。
どれぐらい速いかというと、 ANDPAD Advent Calendar 2023 の 1 日目の ↓ の記事( 4,500 字程度)を 1 時間で書ききっているのです。 私の 10 倍の生産性でかつ、内容の専門性 ... 。 そんな仕事を間近に見えるのは役得でしかありません。
Problem
- アンドパッドを作る人たちとの接点が増えていない → 内部の解像度が上がっていない
- 記事に求められる質にライティングが応えきれていない
- 記事を増やせていない
他にもたくさんありますが、挙げるときりがない(悲しい ... )ので、絞りました。
まずは内部の解像度の問題です。 これは SmartHR さんで新しく DevRel になられた inao さんの エントリー にも話題として取り上げられていたので、新任・採用広報が通る道かもしれません(雑誌編集の神様の inao さんを新任というと、とっても語弊がありますが、あえて ... )。
アンドパッドでは出社日などの制限もないリモートワークが基本です。 仕事をする上ではとてもいい制度なのですが、こと採用広報のような内部の情報を input として、外部に情報を output する仕事の場合は、逆にハードルになります。 出社すると、社員とフラッと会って雑談する機会がありますが、オンラインだとどうしてもそういう場面は少なく、 input する機会が自然に増えません。 イベント運営にかまけ、会う機会を増やす工夫をしていなかったのでした。
続いて、記事の問題です。 Keep に奥歯に物が挟まったような "多少活かせている" と表現したところです。 前職では編集とライティングをしながら月 10 本程度は公開できていたのですが、これがアンドパッドでは出来ていません。
これは私のライティングスキルの質に起因しています。
先日、 VPoT 秒速が語るアンドパッドの技術選定 というインタビュー記事を公開しましたが、これまでの経験と同じように "インタビューで拾った文言をもとに文章にする" のでは通用しなかったのです。
わかりやすい具体例を挙げると、上記の記事では途中編集の段階まで "技術力" というキーワードが入っていました。 これはインタビュー中に 秒速 から「的確な表現がないので難しいのだが、 "技術力" と呼ばれるようなもの」というコメントをもとにしたもので、これをそのまま使ってしまったのが問題でした。 本来なら秒速が「的確な表現ではない」と言っているなら、それをあらわす表現をつくるのが適切なライティングです。
最終的にはレビューに入った hsbt が "技術力" を含め、大部分を編集し、無事に公開された記事です。 hsbt からは「人の数だけ "技術力" の定義がある」というアドバイスももらい、安易なライティングだったことを痛感させられました。
必然的に 1 本の記事にこれだけ工数をかけてしまっているので、記事数も増やせていません。 当初なら 3 ヶ月で 20 数本は公開されている計画だったので、まったく進捗が出せていません。
この 3 つが大きく横たわっている問題です。
Try
問題は解決できるものなので、やっていきです。
- "自慢を聞かせて" 1on1 をやっていくぞ
- アンドパッド社内で話題になった技術記事や本を読みまくってマネするぞ
では、どういうことをするのか、詳しくお話します。
"自慢を聞かせて" 1on1
アンドパッドにはとてもいい仕組みがあり、月に一度、プロダクト開発に携わる全チームが参加する、進捗報告ならぬ自慢大会を実施しています。 「大いにやったことを自慢せい」ということが推奨されるので、引け目を感じることなく各チームが自慢しています。
これが面白い!
チームがやっていることがわかるのは当然として、どんなプラクティスがあるのか、それを誰がやっているのかわかるのです。 試しに、その自慢ネタをもとに個別にチャットしてみると、なんとなくそのままお話ができそうな雰囲気だったので、これを 30 分の 1on1 で深掘りしていこうと思います。
アンドパッド社内で話題になった技術記事や本を読みまくってマネする
これは他の企業でも行われていることですが、アンドパッドでも分報と呼ばれる times チャンネルがたくさんあります。 そこで紹介される記事が、これまで私が見たことがないようなものが多いことに加え、界隈で話題の記事でも、私にはない観点の感想コメントが直に見れるので、エンジニアはそういうところも見ているのか、と感心しきりです。
例えば、私が見たことのない記事で話題になっていたのが、この記事です。
この記事が random チャンネルでポスト・共感され、そのスレッドだけでなく、 times でもそれぞれの習慣や気づきを話していました。 なるほどと思って、文章を見てみると、誰でも手順がわかるように、事細かに丁寧に書かれています。 "技術力" と端折った私の表現とは大違いです。
続いて、私にはない観点の感想コメントが集まった記事の例はこちらです。
sunaot さんらしい記事ですが、アンドパッド社内には私にはない観点のコメントがたくさんありました。 引用します。
- このマインドセットは素敵ですね。学習は手段のうちだし、自分が持つスキルは自分が責任を持つ。
- イベントの参加支援などを福利厚生ではない、と言い切ってしまうのはインパクトありそう
- “知らないことを調べることも仕事の内で、自身でクオリティの判断ができないうちに仕事を期限だけに対して終わらせないでほしい。必要な品質に対して調べることをしてほしい” → この引用にたくさんの同意スタンプ
これらのコメントをみると、先に挙げた技術ドキュメントの記事同様に「エンジニアが抱える、言語化できていないけど、そういうこと」を、とても丁寧に表現されたことが共感を呼んでいることがわかります。 こういったアンドパッド社内の環境を活かし、記事とコメントをたくさん読んで、もっとエンジニアの機微をつかみながら、丁寧な表現を真似します。
まとめ
アンドパッドに新任の採用広報として入社した 3 ヶ月をふりかえりました。 「問題はたくさんあるけれど、私は元気です」という記事でした。
アンドパッドでは私の仕事をもっと忙しくしてくれる、そしてたくさんの刺激と気づきを与えてくれるエンジニアを絶賛、大募集しています!
そして明日の ANDPAD Advent Calendar 2023 5 日目の記事は小島さんによる「 Go のカンファレンスに発表・参加した話」です。 発表スライドをチラ見しましたが、 go package に関するとても deep だけどドキッとするエラーメッセージをおっかけた話です。 楽しみですね。
また 技術広報 Advent Calendar 2023 シリーズ 2 の 5 日目の記事はありませんが、シリーズ 1 の 5 日目の記事は achamixx さんによる「ブースの話」です。 RubyKaigi スポンサーの裏側 第2弾 のあちゃさんの発表はとっても有益かつ面白かったので期待です。