入社して1ヶ月で意思決定の速さに驚いた話

2021/10から株式会社アンドパッドで働いているid:shiba_yu36です。現在はセキュリティチームで認証基盤に関するエンジニアリングをしています。

アンドパッドは2021/10/01時点で従業員数が539名となっています。入社する以前は「この人数になってくると自分が何か提案したとしても中々意思決定が進まずヤキモキするのではないだろうか」と不安に思っていました。

しかし入社してから自分が開発プロセスや人員配置に関して提案してみたところ、この心配は杞憂だったどころか、逆に思った以上の意思決定のスピードに驚いてしまいました。そこで今回は自分が入社してから1ヶ月ほどの間に実際に提案・採用した内容を書きながら、どの程度意思決定がスピーディだったか伝えられればと思います。

ミーティングではesaで同時編集しながら議事録をみんなで作るスタイルへ -> その日から開始

入社してチームに入った時、チームの朝会・スプリント会・ふりかえり会などのミーティングの議事録があまり取られていないことに気づきました。また議事録がSlackのスレッドで書かれていることも多かったです。自分の中では議事録は情報共有ツールに簡易的でもストックしておくと、その場での合意のしやすさや後から入る人への情報共有に非常にメリットがあると感じていたため、やり方を変えたいと思いました。

そこでチームメンバーに以下のような提案をしました。

  • 朝会やスプリント会などのミーティングでは事前にesa.ioで議事録会場を作っておくこと
  • ミーティング中は手が空いている人が議事録を取っていくこと

入社後すぐのメンバーが急にミーティングのやり方を変えると提案しているわけなので、反発もあるかもと心配していました。しかしこの提案はすんなり通ってしまい、その日の次のミーティングからこのスタイルに変わりました。

それどころか即座に改善まで進みました。例えば、周りのメンバーがすぐに議事録会場を作りやすいようにesaのテンプレートを作ったり、他の人の日報エリアに書かれた困りごとに非同期で書き込んでミーティング前には困りごとが解決したりなどです。変化への対応が速すぎる!

フルリモートでの円滑なコミュニケーションのためにMiroを導入 -> 1時間後から開始

現在チームメンバーとはフルリモートでやりとりをしているのですが、オンラインのホワイトボードツールとしてJamboardを使っていました。Jamboardは物理ホワイトボードと連携すると便利なツールではあるのですが、そうでない場合に、ボードの狭さやコラボレーション機能の少なさのために不便なケースが多いです。特に自分が入社した当時は大規模プロジェクトのインセプションデッキを作ろうとしている時期だったため、そのようなアクティビティをするにはJamboardでは中々難しいと考えました。

そこでフルリモートでの円滑なコミュニケーションを促進するために、オンラインホワイトボードツールとして優秀なmiroを導入したいと提案しました。

この提案もすんなり通りました。チームメンバーからも一度新しいものを使ってみたいというポジティブな感想をもらえました。また実は昔にアカウントだけ取っていたことが判明し、そこへ即座に招待し、1時間後のふりかえり会はMiroで行いました。

以下は初回のふりかえり会の様子です。初めからいい感じに使いこなせていて、導入のスピードが速すぎる。 f:id:shiba_yu36:20211121104035p:plain

Miroを開発本部全体で使えるように -> 次の日の朝に承認

上記のMiroの提案以降、チームではMiroの評判がかなり良く、コラボレーションの質が向上したと感じました。そのため開発本部でもし使いたい人がいればMiroをすぐに使える仕組みを用意しておきたいなと考えました。

このような提案はチームを超えて行う必要があります。アンドパッドでは技術選定以外の内容でもDesignDocとしてまとめたら提案できるというフローがあったため、そのやり方を取ることにしました。作った内容は以下の通り。

miroを開発本部全体で使えるようにしていきたい #DesignDoc

# プロダクトオーナー・問い合わせ先
:@shibayu36: shibayu36

# Background
* 前提として、miroはフルリモートワークでのコミュニケーションの質を向上させると考えている。そしてコミュニケーションの質の向上は、開発速度や開発品質に効いてくる
    * フルリモート下での振り返りの質の向上による改善速度の向上、複数人で一緒にインセプションデッキを作り上げて「プロジェクト目的」を明確にしやすくする、など
* 一方、miroは現在使いたいチームが、それぞれ「miroのチーム」を作っており、以下の点で課題がある
    * 情報の可視性に難がある。貼られたリンクを見ようとしたが見えない、一覧を確認できないので他のチームのものを参考にしづらいなど
    * トライアル容易性に難がある。やったことのないチームが、とりあえずお試しで使ってみて、開発が良くなるか試せるようにしたい

# 目的
* miroを開発本部に広げることで、リモートワークでのコミュニケーションの質を上げ、結果として開発の速度や品質を向上させたい

## Target
* 開発本部全体

## What
情報の可視性、トライアル容易性を上げるために、「開発本部用のmiroのチーム」を作成したい。

* Teamプランを契約したチームを一つ用意し、常用利用したい人は申請すれば入れるように
* 試したいだけならandpad.co.jpドメインのメールアドレスで自分でTeamを作ればOK。良さそうだったら上記で用意したチームに入ること

## Profit
目的と同じになるが再掲
* miroを開発本部に広げることで、リモートワークでのコミュニケーションの質を上げ、結果として開発の速度や品質を向上させたい

## Not Goal
* 全社対応までは広げない
    * ただし、あるドメインのGoogleユーザーならView-onlyで見れるという設定があるので、URLを知っていれば全社の人が見れるとはできそう

この提案を夕方にしたところ、大体次の日の朝には提案が通り、あとは自分が実施していくだけとなりました。チーム横断な提案だったので多少時間がかかるかなと思ったのですが、こちらも爆速であった...

デザイナの人に自分のチームに入ってもらい、コードを書くところまでやってもらう -> 3日後にデザイナがアサイン

さらに仕事を進めていると、実はアンドパッドではデザイナの人がコードを書く事例が少なく、エンジニアがCSSも含めて全て書いていることが分かりました。もちろんフロントに強いエンジニアがいるチームではそれでも成り立つのですが、自分のいるセキュリティチームはその名の通りバックエンドが強い人ばかりで、CSSは気合で書くみたいになってしまっていました。

このやり方を続けていると、開発速度やデザイン品質に悪影響を与えてしまうなと考えました。そこでデザイナの人と時間を取って今の状況について雑談してみたところ、「コードを書けるデザイナも結構いるが、開発体制的にコードを書いてはいけないのかなと思っていた」という意見をもらいました。

自分たちのチームも困っているし、デザイナの中でコードまで書いても良い人もいるんだったら、事例が少なくてもやったらいいじゃんということで、VPoEの下司さんに次のように提案しました。

デザイナの人にセキュリティチームに入ってもらい、CSSなどのコードを書くところまでやってもらう

# Background
* 現在スタイルのコーディングについては、チームのエンジニアで担当している。チームで得意な人がいない場合、開発速度や品質に悪影響を与えると考えている。他にも広すぎる範囲の担当は一定を超えると熟達の阻害に繋がり、モチベーションにも影響がある
    * 注) 品質:使いやすさ、さまざまな環境で壊れずに利用できる、他の場所とのデザインの統一性など
* 一方、デザイナさんとの雑談で実はデザイン部側でもやりづらい点があることを聞いた
    * 昔コーディングをしていたので自分でできた方が手っ取り早いこともあるが、アンドパッド内ではやってはいけないのかなと感じ、手を出す範囲に悩んでいた様子

# 目的
## What
* セキュリティチームにデザイナをアサインしてもらい、コードを書くところまで含めて入ってもらう

## Profit
* 認証に関してユーザビリティの更なる向上・開発速度の向上・デザイン品質の向上が狙える
* セキュリティチームで得意な人がおらず、なんとなく手をつけられなかった細かいデザイン課題が解消できる

アンドパッド内ではエンジニアとデザイナは組織的に少し離れているため、この提案は多少時間がかかるかなと思いました。しかしデザイン部のマネジャーと即座に調整が行われ、3日後にはデザイナがアサインされていました。速すぎる。

この提案の結果として、スタイルコーディングのスピードが格段に上がり、かつセキュリティチーム独自でやっていた時と比べればユーザー向けの品質も向上しました。めでたい。

なぜ意思決定がここまで速いのか

以上4件が自分が入社して1ヶ月ほどで提案・実施された内容でした。自分が入社前に思っていたよりも意思決定が速かったため、非常に驚きがありました。

ではなぜここまで意思決定が速いのでしょうか。自分は以下の理由があると思っています。

  • この1年で人が2倍以上増えていて、新しい人も多く、昔からいた人もそれほどの変化を体験しているため、組織全体的に変化に寛容である
  • 開発本部が、「ひとまずやってみよう」という空気があり、ある程度筋が通っていればGoサインがすぐに出る

事業の急拡大、人員の急拡大のフェーズでは、とにかく変化が求められるので、組織の土台として「どんどんやってみよう」という文化があるのは良いなと思っています。

終わりに

今回は自分が入社してから1ヶ月ほどの間に実際に提案した内容を通じて、アンドパッド社内の意思決定が非常に速いことを紹介しました。自分が課題を発見して提案したらすぐに実行させてもらえるので、入社してからは楽しく仕事をさせてもらっています。

今の会社のフェーズは、事業も会社も急拡大しており、難しい課題が多く転がっています。このようなフェーズでは、自分のように、自ら課題を発見し自ら改善案を提案することが好きな人にとっては非常に面白い環境だと思っています。現在アンドパッドは一緒に働く仲間を大募集していますので、このようなことに興味がある人は一緒に働きましょう!

engineer.andpad.co.jp