「このGoコードは、なぜこう動くのだろう?」
生成AIに尋ねれば、疑問への答えはすぐに返ってきます。けれど、その回答が本当に正しいのか、ハルシネーションではないのかを確かめなければ、自信を持って誰かに説明できません。
一次情報を自分の目でたどり、実際の挙動と照らし合わせる。そうして、正しいと自信を持って答えられる状態を目指すのが、今回のワークショップです。
2026年9月11日(金)、Go Conference 2026で、弊社のsunecosuri主催の「go.devの歩き方、その先へ」というワークショップを開催しました。正式名称は「Go探無比(gotan)」です。
開催前の背景やワークショップの狙いは、事前告知の記事で紹介しています。今回は、当日の会場で参加者のみなさんがどのようにGoを調べたのか、その雰囲気をレポートします。

一次情報をたどり、答えの正しさを確かめる
Go探無比は、Goの公式リソースをたどり、仕様や実装を自分で確かめるワークショップです。
今回は、調査中の生成AI利用をあえて控え、一次情報を自分の目でたどることに集中しました。AIを使わないこと自体が目的ではありません。AIが返した答えも含め、根拠を確認し、自信を持って正しい説明ができる力を身につけるための時間です。
まずコードを動かして挙動を観測し、go.devやpkg.go.dev、go helpを入口に資料を探します。必要に応じて、GitHubのIssueやGo本体のソースコードにも進みます。
大切なのは、答えを早く得ることだけではありません。どの資料を見て、何を確かめ、どのように結論へたどり着いたのかを、自分の言葉で説明できることです。
Goの「なぜ」を、手を動かして確かめる
会場では、4人1組のグループを作り、2人ずつのペアで調査を進めました。
当日は7グループが、それぞれの調査ログをIssueに残しました。実際に扱われたテーマには、次のようなものがあります。
| テーマの例 | 会場で行われていたこと |
|---|---|
context.WithoutCancel |
selectの仕様やcontextパッケージの関数を調べる |
slog.Handler |
インターフェースの定義と、独自ハンドラーの動きを確かめる |
bytes.Buffer |
サンプルコードを変更し、PeekとNextの違いを比べる |
go run |
go help runや-xの出力から、コンパイルと実行の流れを追う |
defer、for、switch、fmt.Sprintf |
コードを試し、仕様やドキュメントの説明と照合する |
資料を読むだけでなく、サンプルコードの呼び出しを変えてみる。長い実行ログの中から、必要な行を見つける。ペアで別々の観点を調べ、途中で発見を持ち寄る。
グループごとに進め方は少しずつ違いましたが、会場では「なぜ?」を起点に、手を動かして確かめる姿が見られました。実際の調査ログには、こんな一言も残っています。
手でコードを書くのは楽しい!
当日の調査ログは、gotanリポジトリのgo-conference-2026ラベルから読むことができます。正解だけでなく、どこから調べ始め、どの資料へ進み、何を次の疑問にしたのかも含まれています。
参加してくださった皆さんの声と次回開催予定
終了後のアンケートでは、18件の回答をいただきました。満足度は5が14件、4が4件で、すべての回答が4以上でした。
| 満足度 | 回答数 |
|---|---|
| 5 | 14 |
| 4 | 4 |
「久しぶりに時間をかけてドキュメントを読んだ」「ドキュメントを読みながらワイワイ調べられたのが楽しかった」といった声もありました。
感想を投稿してくださった@kurasawahさん、ありがとうございました。
x.comGo胆無比のワークショップとても楽しかった。グループワークの自己紹介で誰も最近コード書いてない(生成AIに任せている)ことが共通点だったのが、面白かった😁
— hiroki.kurasawa (@kurasawah) 2026年9月11日
だから、この時間だけは自分でドキュメントを読んで仕様を調べるモチベーションにつながってると。#gocon
https://t.co/vziLpUcf6t
また、参加してくださった方が、テックブログでワークショップの感想を紹介してくださいました。ありがとうございました。
4人グループと2人ペアの形式は、今回のワークショップに合っていました。ペアで調べ、グループで共有することで、一人では見落とす視点にも出会えます。
一方で、設問どうしの前提関係や、長い実行ログの読み方をそろえる難しさも見えました。次回は、最初にグループ全員でテーマと役割を確認します。ログを見るときの注目ポイントも問題文で示します。最後には、調査結果と根拠を別の視点から確かめる時間を設ける予定です。
次回のGo探無比を9月28日に開催します
Go探無比は、Go Conference 2026だけのワークショップではありません。今後も同じ教材を使って、継続的に開催します。
次回は「Go 探無比 (gotan) #1」として開催します。Go Conference 2026で取り組みきれなかったテーマを含め、30個の調査テーマから挑戦できます。
- 開催日時: 2026年9月28日(月)19:15〜21:30
- 会場: ANDPAD STADIUM
- 参加登録: Go 探無比 (gotan) #1 - connpass
「この仕様、どこに書いてあるんだろう?」から始めてみませんか。
次回以降の開催情報も、ANDPADのconnpassでお知らせします。みなさんと一緒に、Go探無比にドキュメントの海を探索できることを楽しみにしています!
Go探無比(gotan)はGitHubで公開しています!
ワークショップで使った教材は、gotanのリポジトリで公開しています。標準パッケージ、Goの機能、Goコマンド・ツール、仕様や実装を深掘りするテーマを、難易度別のシナリオとしてまとめています。各シナリオには、問題だけでなく、ヒントと一次情報をたどる調査ルート、答えも用意しています。
gotanに関する情報交換やイベントの告知は、Discordコミュニティでも行っています。
教材はCC BY-NC 4.0で公開しています。作成元としてANDPADを明示すれば、営利目的でない勉強会やワークショップで利用できます。翻訳や設問の差し替えも可能です。詳しい条件は、LICENSE.txtをご確認ください。
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アンドパッドでは、Goの公式ドキュメントやissueをたどるのが大好きなGopherを募集しています!Go探無比のように、わからないことを自分で調べ、チームで考えることに興味がある方は、ぜひカジュアル面談や関連ポジションへの応募をご検討ください。