はじめに
株式会社アンドパッドVPoPの山口です。
以前こういったインタビュー記事も出させて頂きました。
さて、プロダクトマネージャーとして半年前に入社し、建設テック業界シェアNo.1サービスである「ANDPAD」のプロダクト企画および運営を担っています。
以前の職場では不動産情報サービスを担当していたこともあり、建設業界に比較的近い立場で仕事をしていました。実際に入社し、関わってみると予想を遥かに超える深さ、やりがいを感じて日々頑張っております。
まだ新参者ではありますが、自分の振り返りも含めて建設業界×ITのスケール、やりがいについて現在の視点で書いていこうと思います。よろしければお付き合いください。
建設業界の市場規模
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政府統計によると、2018年間の出来高*総計は54兆6,057億円であると発表がされています。内訳は民間工事が33兆2,569億円、公共工事21兆3,488億円です。(”出来高”は建設に係るコスト総計(人件費や材料費など)を指します)
仮に流通取扱高(GMV)の20%シェアを獲得することができれば、約10兆円となり国内主要ECサービスの合計を上回ります。いかに市場規模が大きいかがわかりますね。
日本を支える中心国策事業ですので規模感的には想像ができるのですが、これだけ大きな事業であるにも関わらず、多くの方々が想像されている通り、IT化による効率化が最も遅れている業界と言われています。
私なりの想像ですが、理由は
1.業界特有の業務性質、難易度
2.就労されている方の老齢化
1と2は関連性が強く、このことにより様ざまな効率化着手が遅れてきたのだと考えています。
業界特有の業務性質、難易度
現場で働く職人の方々の労苦については、いまさら言及するまでもないので、ここではあえて割愛します。
地元の町を歩いているとマンションの建設現場に出くわすのですが、暑い日も寒い日も一生懸命に取り組まれていて、ただただ頭が下がる思いです。
一方、現場監督はどうなのでしょうか。
いつも拝読させていただいている「施工の神様」の記事によると、監督はまっさらな建設予定土地を調査している段階で「工事中の現場がどうなる」「実際に建設がされたらどうなる」を予想するべし、とあります。
まさにテクノロジーの塊で、培ってきた人間のカンの凄さを思わせるのですが、この事実によって「監督の仕事は難しい、大変」というイメージを拡げているのかもしれません。実際、自分に「やって」と言われたら数か月眠れない自信があります(笑)
就労されている方の老齢化
関連して、難易度が高く属人的になりやすい業界だからこそ、より新しい方の参入障壁が高まっていくのはある意味自然なことだといえます。
監督の方々も忙しいため、新人教育にふんだんに時間をかけるわけにもいかないですし、この時代に「背中を観て学べ」と突き放すのも、さすがに無理がありすぎます。
こうして若手の方々の就労意欲が低下し続けることで、現場で働く人々の数が減り、一方で建設需要は伸び続け……ますます建設現場は大変になってきているというのが、今の現状の理解です。
残業が増える一方で、見合う収入に跳ね返っているかと言うと、おそらく課題があるというのが一般的な認識です。
ANDPADのミッション
そうした業界をIT化によって、属人的なテクノロジーを一般化し、効率化しようとしているのがANDPADです。
「施工管理」=「プロジェクト管理」という前知識で仕事に就いたわけですが、予実管理だけでここまで複雑なロジックがあるのかと、入社早々に面食らいました……。
自分はプロダクトマネージャー的な仕事について10年以上キャリアもあり、プロジェクト管理等、業務ツールを企画開発することに対して、そこまでの壁があるとは思っていなかったので、なかなかに衝撃的でもありました。
一方で、ここまで複雑なことを人的努力だけで積み重ね、ノウハウを作ってきた業界に本気で興味をもつこともできました。
お客様の元に出向いてご意見を聞かせていただく機会があるのですが、ANDPADもお客様によって使い方にいろんな工夫がなされ「えっ、そうやって使っているのですか?!」と驚くこともしばしば。(不足機能を運用でカバーいただいている事なので、本来よくないのですが)
働く方々の知恵の結晶が業界を支えているのだと、つくづく思います。
ちょっとおっかないけど懐が深くて、実はものすごくいろんなことを複雑に考える必要があって、考えがいがある。まだ入社して間もないですが、この業界に貢献することができて、本当に良かったと思っています。
さいごに
ANDPADでは、「幸せを築く人を、幸せに。」をミッションに建築業界のみなさまを支援すべく様ざまなサービスを提供しています。
もしご興味をもたれた方、一緒に課題解決に取り組んでみませんか?