スタートアップにおけるデータ活用文化の醸成に向けて

ANDPADのデータグループでマネージャーをしている土居です。アンドパッドには2022年4月にJOINしデータスチュワードとして社内における様々なビジネス課題の解決に奮闘しております。入社して1ヶ月後の5月からはデータグループのマネージャーになり、中長期的なデータ活用の取組方針の策定やグループマネジメント業務を行っております。 タイトルにある通り、本ブログではスタートアップであるアンドパッドにおいてどのように「データ活用文化の醸成」を行い、ビジネス価値を出していこうとしているのかについてお話したいと思います。

入社時に感じたこと

当社は建築・建設業界における Vertical SaaS事業を運営している会社のため、上流から下流までのありとあらゆるデータが集まってきます。混迷を極めるそれらのデータを継続的に整備していくことは容易なことではありません。 しかし、以下のテックブログで紹介している通りアンドパッドのデータ基盤はRASIS(信頼性、可用性、保守性、保全性、安全性)を十分に担保できているものになっており、データ活用を支える基盤として強固なものになっていると感じました。

tech.andpad.co.jp

一方で改善すべきと感じたのが

データ活用によるビジネス価値提供

です。

具体的にはデータ活用部門が利用するデータソース/ツールが分散しており、一貫した意思決定が困難な状態でした。また、当該課題に対しての改善運用も継続的に実行できているとは言えず、対策が後手に回っているような状態でした。この状態が続けば、データ(ファクト情報)に基づく意思決定ができず、経験や勘 による属人的な意思決定に依存することとなり、誤った方向に突き進んでしまう可能性があります。 当該課題に対して、まず私が行なったことはデータ組織の再構築です。

データ組織の再構築

データ組織の再構築として行なったアクションは以下の3つです。

  1. 組織名の変更
  2. 組織のミッションの言語化
  3. OKR方式採用による目標の明確化

1. 組織名の変更

元々は「データ基盤チーム」という組織名でしたが、それを「データグループ」に変更しました。理由としては「データ基盤」に焦点が当たってしまい、周りの組織から見たときに受け身のスタンスを取る印象を持たれることを避けるためです。やはり、データは利活用されてこそビジネス価値が出るものだと思うので、組織名を「データグループ」と変更して、以下のようにチームを分解することで上記課題解決のための第一歩としました。

▼グループ名:データグループ

  • Data Driven Team
  • Data Platform Team
  • ML Product Dev Team

2. 組織のミッションの言語化

上記の組織名の変更に伴いグループ 及び 各チームのミッションの言語化も行いました。これらのミッションが今後「データ活用文化の醸成」に向けた行動の原動力になるのでとても重要になってきます。具体的なミッションは以下になります。

データグループのミッション
  • データによる継続的なビジネス価値の創出
    • 上記の改善点(データ活用によるビジネス価値提供)に応えるためのミッション。1回やったら終わりではなく、「継続的」に価値を創出し続けられる状態にすることが重要。
各チームのミッション

▼Data Driven Team

  • データドリブンな社内環境/文化の構築
    • 関係者がデータを使った意思決定ができる姿を目指す。ポイントは問い合わせベースで対応するのではなく、こちらから積極的にデータ活用を推進する動き方をする(例:分析ダッシュボードを構築して終わりではなく、継続的に利活用され意思決定の業務プロセスに組み込まれていくところまで支援をする)。
  • データサイエンスによるビジネス課題の解決
    • 統計、高度な分析手法を用いてビジネス課題の解決をするミッション。機械学習などの手法に囚われず、ビジネス課題と正面から向き合い解決に向けたインサイトを出すことが重要。

▼Data Platform Team

  • ANDPADのあらゆるデータを整備し、使いやすく安全で信頼性のあるデータプラットフォームを構築
    • 前述の通りベースとしての基盤はできているが、データ活用文化の醸成が進んでくると、データガバナンスなどより一層データ基盤の位置付けが重要になってくるため、継続的な強化が必要になる。

▼ML Product Dev Team

  • 機械学習を活用した競合優位性のあるプロダクト開発

3. OKR方式採用による目標の明確化

上記ミッション達成に向けた目標設定を明確化させる目的でデータグループではOKRを採用し組織運営を行なっております。 具体的には以下の内容で目標設定・評価サイクルを回しております。

  • Objective / Key Resultsの設定頻度は四半期に1回

    • 事業の成長スピードが早い当社では、半期に1回だと期待されていることとのずれが発生するため、データグループでは四半期に1回にしております。逆に月1だと腰を据えてKey Resultsに取り組めないデメリットもあるので、やはり四半期に1回にしております。
  • Key Resultsの目標設定は個人ごとではなくチームごとに決定

    • 一番はチーム全体へのKey Resultsの共有になります。その上で、Key Resultsの解像度を上げるためのディスカッションなどもできるので、Objectiveの達成確率をより上げることができます。

データ活用文化の醸成に向けて

現時点におけるデータ活用文化の醸成度は20〜30%くらいになります。ただし文化を育てるための土壌(=データ基盤)はある程度整っている状態のため、あとは蒔く種(=可視化/分析/機械学習などのデータ系プロジェクト)の「選択と集中」を行い、芽が出るまで肥料・水を絶やさず与え続ける(プロジェクト後の改善運用プロセス)ところを確実に実行していければ、自然と文化として醸成されていくと考えています。具体的な蒔く種やデータ活用文化の醸成に向けた取り組みについては今後も継続的にテックブログで発信していきたいと思います。

さいごに

我々アンドパッドは建築・建設業界におけるVartical SaaS事業を運営しており、それらのデータは我々しか持ち得ない唯一無二のデータだと思っています。つまり、業界を一変させてしまうくらいのデータポテンシャルを秘めているのです。ただし、前述の通りまだまだデータ活用文化の醸成は改善途上ですので、ここを一緒に実現していける仲間を大募集しております。まずはカジュアル面談からでもご応募いただければと思います!

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